GREEN DAY * dookie

1. Burnout / 2. Having A Blast / 3. Chump / 4. Long View / 5. Welcome To Paradise / 6. Pulling Teeth / 7. Basket Case / 8. She / 9. Sassafras Roots / 10. When I Come Around / 11. Coming Clean / 12. Emwnius Sleepus / 13. In The End / 14. F.O.D.


 「最近のバンドで何かピリッと来るのないっスか?」って事でパンク仙人さんに薦めてもらったのがこれ。いいっス。カラッとして、早くて、ビートが効いてて、歪んだギターがもう僕のストライクゾーンにズドーンと入りました。直ぐにこれが出た1994年頃って僕は一体何を聴いてたんだろうと思いましたけど、たぶんストーンズとジミヘンにドップリ状態、時代感覚がマヒしてますね。でも何となく名前は知ってました。「グリーン・デイ」あんまりイカさ無い名前ですね。「ぐりーん」もちょっとですけど「でい」がもっと嫌です。あの憎むべき「ハッピー・マンデーズ」を連想してしまいますから。思い出しても腹が立つ7年前の武道館。ミック・ジョーンズのB.A.Dが何であんなジャンキー共の前座にならなきゃなんないのか僕には判らない。ガキのくせにダラダラした演奏しやがって、貧乏根性むき出しのこの俺がライヴの途中で会場を後にしたのは後にも先にもあの時一回こっきりですわ。クソッ、責任者出てこい!話しがそれましたが名前がねー、ちょっと。


 それと若い奴と話してると「パンクっつうとグリーン・デイとかですか?」などと必ず名前が出てくる。「あのねー、パンク・バンドってのはセックス・ピストルズの事なんだよ」と丁寧に説明するが心のなかではムカムカしてます。僕にとってピストルズ以外は厳密には「パンク系」あるいは「パンク・ムーヴメントから出て来た」バンドで、それも70年代デビュー組に限られます。スティッフ・リトル・フィンガースあたりがギリギリで、U.K.サブスやコックニー・リジェクトぐらいになって来るとハード・コアに掛ってくるからもうパンクじゃない。だから「90年代でパンクぅ?ふざけんじゃねぇよ」みたいな所もあって無視したのかもしれません。更に一昨昨年に九州にロケに行ったときコーディネーターのオヤジが「いやー、ワシもロックが好きでねぇ。ハッハッハ。先日グリーン・デイが博多に来ましてね。もう縦ノリで。酸欠ですよ。ワーッハッハッハ」なんて言うもんだから「こんな酔っ払いが観るくらいなんだからきっとイカくさいバンドに違いない」と勝手に決めてしまったのです。


 しかし!聴いてみたらコリャまたドッコイ。えーじゃないの。バリバリだーこれが。前出のスティッフ・リトル・フィンガースと同時期に「CYANIDE」(読みが判らない)と言う、仲間内では伝説のバンドがあったんですが、凄く良い音を出すバンドで、僕らはもう当時彼らのアルバムを探しまくりました。でも結局オムニバスに入っている2曲しか音源がなくて、たぶん超マイナー・バンドだったんですね。この「dookie」はその爽快なサウンドと良く似ていて、何か古い友達に久しぶりに会ったような喜びを感じさせてくれました。しかも決して古いサウンドではありません。もう早い早い。良い音だし、好きですねーこういうの。パンク仙人さんの情報によるとピストルズ再結成のロンドン公演の時、開演前のBGMで彼らの「Basket Case」がかかると客がメチャクチャノってたそうですがさもありなん。しかも彼らはピストルズからのフロント・アクトのオファーを蹴っていたとの事。ピストルズ側はガッカリしただろうけど「元祖パンクにはパンクな対応」って訳で姿勢も良いです。勢いに乗ってメジャーで出してるスタジオ盤の残り2枚とインディーズ時代のCDもゲットしましたが全て「ガーガーガー」「ドンドコッズッドンドン」の一本調子。素晴らしいですね、間違いなく絶対はずしません。直球のみです。こういうバンドって以外と少ないから貴重な存在だと思います。って僕だけですか、知らなかったの。(2000.4.6加筆)


back to menu