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このアルバムは"It's Only Rock'n Roll"の次に出たアルバムで、第三期ストーンズのファースト・アルバムと言えるものです。これが出た1976年から"Undercover"が出る1983年のロック界はパンク系が主流でしたからストーンズにとってはやや寂しい時代でした。しかしこの7年間に出した7枚のアルバム(ライヴ盤を含めて)はストーンズにとってもっとも脂ののった時期でどれも素晴しい仕上がりのものばかりです。このアルバムはその第一弾としてだけでなく、この時期をいきなり象徴したアルバムと言えるでしょう。個人的にはミック・テイラー在籍時の第二期ストーンズのサウンドが好きなのですが、聴けば聴くほどこのアルバムの音はシブイ。いい意味で大人っぽいと言いますか、サイケデリックには行けなかったストーンズの、土臭さと都会的センスをミックスした彼らならではのもう一つのロックの到達点がそこに在ります。 音じたいのインパクト、リズム、タメの効いたギターが印象的な1曲目。これイイですね。貫録ですね。ロン・ウッドの加入がいかにストーンズを生き生きとさせたかが伺えます。レゲエ・ナンバーの3曲目も好きです。こいつは踊れます。それに何と言っても4曲目と7曲目のバラードが最高です。昔ショーケンがストーンズで好きな曲に「愚か者の涙」を挙げていましたが納得できますね。だいたい曲名がカッコイイじゃないですか。そして「メモリー・モーテル」これ最高。良すぎます。これも曲名がカッコイイ。ストーンズで一番すきな曲です。ミックとキースの掛け合いのボーカルが泣けます。あまりにも好きな曲なので結婚式のキャンドル・サービス
(笑)の時に使わせて頂きました。もちろん詞の内容は無視しました。僕は日本人ですから英語はわかりませんです。 先日のバビロン・ブリッジ・ツアーで日本に来たときにリクエスト・コーナーでこれ演ったんです。僕は2回観に行ったんですが1回目は「アンダー・マイ・サム」で2回目が「シャイン・ア・ライト」。これはこれでよし。良かった。しかし3回目にチケットはあったんですが、仕事が入ってしまって知人に替りに行ってもらったらその日に「メモリー・モーテル」を演ったと言うじゃないですか。なんてことでしょうか。この事は一生悔やんでも悔やみきれない出来事でした。ひどすぎる。最後に、ジャケットの写真もやけにカッコイイですがこれはN.Y.の日系人カメラマンのHIROが撮ってます。これまた最高、ですね。(1998.9.11)
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