ELVIS COSTELLO: 1976(debut)-

COSTELLO: PROFILE/ALBUM/LIVE/SET LIST/PHOTOGRAPH


ELVIS COSTELLO: INTRODUCTION


 僕が最も敬愛するミュージシャンがエルヴィス・コステロです。どこが好きか?と言えばまずは声。少し鼻がつまってる様な、しゃがれて、高くて太い良く透る歌声。声自体にリズム感があって本当にうまいですよね。みそっ歯なんですけどね、この人。ジョー・ストラマーもみそっ歯ですけど2人共迫力のある歌い込みをみせてくれます。しかし英国人は歯の汚い人が多いですが何故なんでしょう。それはそれとして、あと姿勢。昔から自信満々でしたね。あの自信は一体どこから来るのかと思っていましたが、今こうして本当に音楽の高みにいるコステロをみると、当然山あり谷ありでやって来たのでしょうが、きっとハートは最初からあそこに居たのかと、尊敬の念を隠せません。

 そしてコステロ自身がコステロ・ファンであると言うこと。自己まんではなく自分の音楽を純粋に愛しているのがライブをみるとヒシヒシと伝わってきます。即興やメドレーなんかで意外な曲を演ってる時は「どうだい?」って感じで凄く楽しそうでこちらもウキウキしてきます。アナログの時代でもレコードの限界に挑戦するかの様に曲数が多いですし、同世代のパンク・バンド同様LPにおまけ付きは当たり前。シングルのB面やアルバム未収録の曲を集めてアルバムを出したりと、ファンの気持ちがよーく判っています。サービス精神も満点です。僕は96年のツアーの時に名古屋でサインしてもらいました。ライブ終了後、外で待ってたファン全員に「今日はどうだった?」などと声をかけながらサインです。素晴らしい事です。その時の振る舞いから見てかなりの女好きと僕はみましたが、そのはっきりとした態度がとても好感が持てました。

 勿論他のアーチストへの興味も旺盛です。共作は少ないですが共演はかなり多いです("Shipbuilding"でのチェット・ベイカーのトランペットが恰好良いです。ジャミロクワイもそうですが才能のある人はいい人を引っ張ってきます)"Almost blue""Kojak variety"等のスタジオ収録以外にもライブでは結構他人の曲をカバーしてますし、それがとても洒落た選曲で盛り上がります。91年、武道館でビートルズの「レイン」を演ったときは本当にグっときました。ライヴ・エイドのテレビ中継での「愛こそはすべて」も良かったです。キャラクター的にはインタビューやステージでの存在感から、ちょっとハードな印象を受けますが、以外とピースな面もあるようです。ビートルズ・ファンクラブの会員だったそうですし(のちのポールとの競作はファンとしてどうだったのでしょう?)、グレイトフル・デッドのライブにも足を運んでいます(DEADのトリビュート・アルバムに客席で騒いでるコステロの写真が載ってます)。ガルシアと一緒におさまった"MUSICAN"の表紙ではコステロ最高の笑顔です。

 勿論曲自体も大好きです。自然でひねりの効いたメロディーは一度はまったら抜けられません。他のアーチストのコステロのカバーを聴くとその素晴らしさを再認識することが出来ます。例のリンダ・ロンシュタットが有名ですが最近ではシングルCDに入っていたLUSHの"All this useless beauty"が良いです。ルーツは当然アメリカ音楽とブリティッシュ・ビート、それと『コトバという武器で抵抗し素早くツバをはく男』ボブ・ディランでしょう。僕もその辺が好きなので何か趣味が合うと言うか、根本的に共感出来る感じが在ります。音楽性の高さだけでなくロック好き同士の(ストーンズやレニー・クラヴィッツとはまた違った)親近感を持てる事もコステロの魅力の一つでしょう。僕は完全にはまっていますので、機嫌が悪くてもコステロの曲を聴くと気分がリフレッシュされてしまいます。何度聴いてもまったく飽きません。車のCDチェンジャーの中身はすべてコステロのCDです。(1998)


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